microlabのアンプA-6331のコンデンサ交換

私のメインパソコンでは、microlabのA-6331というスピーカーキットを接続して愛用しています。

10年ほど前の製品ですが、当時は「価格の割には信じられないようないい音を出す」ということで評判でした。

実売5000円前後で買えたと思うのですが、その価格の2.1chスピーカーとしては、高音から低音まで、実にいい音を出してくれます。

この製品のおかげ(せい)でその価格帯のスピーカーのハードルが大幅に上がったとか何とか。販売期間は結構短かったようで、入手に苦労することも多かったようです。


しかし先日、スピーカーからわずかに「サー…」という音がしているのに気づきました。

PCが起動していればまったく気づかないレベルですが、静かな環境で耳を近づければ聴こえます。

これはハムノイズと呼ばれるもので、主な原因としてはアンプの電源周りのコンデンサの劣化があります。

なにしろ10年選手ですし、常時電源入れっぱなしなので劣化しててもおかしくありません。

アンプを分解してチェックしてみましょう。



これがアンプです。上の方にあるトグルスイッチは、ボリューム周りで青く光るLEDの後付ON/OFFスイッチ。結構LEDが明るいので、暗い部屋だと眩しい時があるので買ってからわりとすぐにスイッチを付けました。

余談ですが、無音時の消費電力を測ったら8.8Wほどでした。


分解した所。赤丸の部分が電源安定化用の電解コンデンサですが、手前の物の頭が膨らんでいるのがわかります。


ぷっくり膨らんでいますね。ノイズの原因はこれかもしれません。この際、コンデンサは両方とも交換してしまいましょう。

4700μFの25V、105℃のものが使われていました。メーカーはUniteと書いてありますが、あまりいいものではなさそうです。

せっかくなので、安心の日本製を選びましょう。東信工業製の同型コンデンサを、2個取り寄せます。送料込みで500円でした。

本来はニチコン製のオーディオ用なんかがいいのかもしれませんが、そこだけいいものにしてもあまり意味がない気がするので、今回はスルーです。


到着した交換用コンデンサ。


はんだごてやハンダ吸い取り線などを用意して、交換を行います。


交換作業中。極性を間違わないよう、基板裏にポスカで目印をつけています。

交換用コンデンサのほうが純正より5mmほど背が高いのですが、まったく問題なく取り付けできます。

裏側に付いているセラミックコンデンサの周りがすごく変色しているんですが、これはなんなのでしょう。

元々の処置ならいいのですが、劣化によるものだと不安です。音質的に影響は感じられないので、今回は放置です。


交換完了です。

ちなみに、大きなアルミのヒートシンクは3つあるICの冷却用です。かなり熱くなっています。

この熱のせいか、プラスチックの筐体がだいぶ劣化して弱くなってしまっている感じがありますね。


取り外したコンデンサ。劣化が進んでいるようですね。


さて、電源を入れてみると…おお、かなり改善されているようです。現在の構成上、PCの電源を入れた状態ではわずかにノイズが乗ってしまうのですが、致し方無いですね。アンプ由来のノイズは良くなったと思います。


ただ、アンプ本体からも「ジー」という音がしています。これはトランスの劣化によるものですね。トランスを交換するのは費用対効果に見合いませんし、そこまでするなら新しいアンプを買った方が良さそうです。 現在の設置場所では気になりませんし。

なので、トランスの寿命がこのアンプの寿命かもしれませんねえ。


コンデンサの劣化は、アンプなら音の劣化で済みますが(ピュアオーディオマニアの方には死活問題しょうが)、これがパソコンの基板上で使われているコンデンサだと致命傷になります。起動しなかったり極度に不安定になったりします。

マザーボードのコンデンサ交換も対応できますので、お問い合わせください。


それにしても改めて6331の音はいいですね。買い換える気が起こりません。 5.1chサラウンド対応の無線ヘッドフォンが壊れてしまったので、そっちの代わりは欲しいのですが…

無題 名無しさん | 2016/05/12 15:56

A-6331、我が家でも現役です。
同価格帯のスピーカをPCショップで試聴してもこれを超えるスピーカに出会えない・・・

無題 渋川パソコンサポート | 2016/07/31 01:05

なんとも死角がなくそれでいてそれなりに深みのある音を出す気がします。
設計の妙なのか半分偶然の産物なのかわかりませんが…

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